表参道のテスリ
知名度がなんとも言えないシンガーソングライターの音を耳に突っ込んで、
久々に表参道をあるく。
歌詞が染み渡るわけでもなく、何を見るわけでもなく、
無心に表参道をあるく。
過度に着飾ったウィンドウガラスの中には、どうしても焦点が合わない。
表参道ヒルズ前のうねった手すりに腰掛けて人を待つ。
隣に人が座れば、怖いぐらいにしなる。
なんとなくフリーワイファイに繋いでみる。
大したことない速度に変な安心感を覚える。
辺りを見回しても、いつもはららぽーとしか行かない中学生が背伸びして原宿に来たようなテンションの人は誰一人いない。すぐ隣なのにね。
この街は、慣れていることがステータス。
少しでも道に迷った感じが出たらカッコ悪い。
すぐに笑い者にされそうな雰囲気がある。
まして記念写真なんてできない。
でも、背伸びをしてるのは変わらないか。
いつものことだけど、遅い。