いつの日か青いジンで
気がつけば僕の心には常に不思議な枠が必要になっていた。
恋人でもなければ親友でもない。名前はあえて付けないことにしている。
線を引かずにどこまでも自由に繋がっていきたい。どこまでいけるか。どこにいけるか。ある種の実験なのかもしれない。
好きだから嫌いで、嫌いだから好きで。
なのに、必ず使い捨てる羽目になってしまう。乾電池みたいに。
自分勝手に毎回悲しくなるんだ。
せめて“ありがとう”の一言で次に進めるようになりたい。
もうすぐまた電池が切れる。
あなたのことは好きだけど、これからもずっとずっと好きでいられる自信がない。
そう告げられた僕は、自分に言い聞かせるように返した。
もし僕を好きでいられなくなっても、僕を好きだった頃の自分まで嫌いにならないでくれるなら、僕はそれで十分だよ。
実際、捨てられるのは必ず僕だ。
でも本当は捨てられたくない。
君が思うほど優しい言葉じゃないよ。
僕を好きだった君を未来の君に否定して欲しくない。
それはもはや僕をずっと好きでいてってお願いしてるのとあまり変わらないかもしれない。
軽いようで恐ろしく重いお願い。
でも、一方的にってわけじゃない。
僕も否定しない。僕は否定しない。