哲学カフェ「『いくらまでなら寄付できる?』をどうやって決める?」
あたまの中を散歩するてつがくカフェに参加してきました。
この哲学カフェは前回レポしたAnte-table同様さろんラボの協力で、だいたい3ヶ月に1回を目処に開催されています。
今回の参加者は、司会を含めて5人。パッと見、常連さんが多いようでした。
設けているルールは、
・わからないからはじめる
・人の言葉をじっくり聞く
・わからない時はきちんと立ち止まる
の3つ。
哲学カフェの名前からもわかるように、わからないことをポジティブに捉えて「あれ?」と思ったときに立ち止まりやすい雰囲気づくりのためのルール設定と人数規模にしていました。
さてさて、今回のテーマは「『いくらまでなら寄付できる?』をどうやって決める?」でした。
・無償の寄付は存在するのか
・寄付にはどんな種類があるのか
・なぜ寄付をするのか
・なぜ寄付をしないのか
などが主な話題になりました。
日本は圧倒的な寄付後進国だと言われていて、先進国では飛び抜けて一人当たりの寄付額が少ないそうです。
それには色々な理由がありますが、宗教的な文化の違いと税金の制度の違いが大きく、「寄付教育」が上手くいっていないからという原因分析はあまりに的外れ(寄付教育ってかなり気持ち悪いワードですよね)。
米デューク大学が行った実験では、寄付者の名前を公開した場合と非公開の場合では公開した方が寄付の回数は多いという結果が出ています。
日本では著名人の寄付が偽善行為や売名行為だと受け取られ炎上していまうことが度々あります。
謙虚こそが美徳であって自慢は悪であるとするのが日本人のマインドだとヒシヒシと感じます。
しかし、やはり寄付という行為自体は良いことであって、他者から承認されて然るべきです。この日本人の空気感も寄付文化定着への逆風になっている気がします。
今回お邪魔したのは、onecafeでもよく使わせてもらっているカフェ・ラヴォワさん。
哲学カフェ「他者の関わらない幸/不幸はあるのか?」
Ante-tableの12th tableに参加してきました!Ante-tableは、さろんラボの協力で月一回定期的に開催されているそうです。
今回の参加者は、司会を含めて8人。哲学カフェ自体が初めての人は1人もいなくて、常連+哲学カフェ巡りが趣味の人で構成されていました。
哲学カフェとしては珍しく、1つも絶対的なルールを設けていないそうで、「説明を求めるかもしれないが別に専門用語を使っても構わない」とおっしゃっていました。
全体が2時間の哲学カフェで、ちょうど真ん中にブレイクタイムを設け、そこで関連資料を配布するスタイル。その資料はA4片面一枚、専門的な内容が載っているわけではなくテーマに沿った会話文でした。
さてさて、今回のテーマは「『他者』の関わらない幸/不幸はあるのか?」でした。
・他者が関わる・関わらないの基準はどこにおくか
・他者に認められないと幸せと言えないのか
・他者が関わる幸せは質が低いのか
などが主な話題になりました。
僕の考えでは、他者が“関わらない”幸/不幸は1つも存在しないけれど、他者の存在を“意識していない“幸/不幸は少なからず存在する。
プラスとマイナスのどちらかで言えばプラスという精神状態だったとしても、幸せだなんて大層なほどではないこともある。
そもそも、幸せや不幸せの認定という行為は日常的に行わない人が大半だろう。
例えば、今回の哲学カフェの入りのように「最近、幸せだったことは何ですか?」と聞かれると、他者に理解してもらえるだろうと踏んでいる幸せの例を出そうする。つまりハードルが高いはず。
「本来、幸せかどうかの判定は本人の中で感覚的・自動的にされてしまうものであって、理論的に根拠を求める必要はない」という意見も理解はできるが、自分の幸せを口に出して人に伝えるとなれば、ある程度の根拠を見出そうとするのが一般的なのではないだろうか。
その根拠の一種として“客観性”があって、他者に幸せだと認定してもらいたがるのは客観性を獲得したいからという側面があるのかもしれない。
そう考えると、自分の幸せをSNSで発信する見栄はり合戦も否定的には見れない。
しかしながら、幸せの根拠を他者にだけ依存していては幸せだと言えることが減ってしまう気がする。
幸せを多く感じたいのであれば、自己完結的な幸せの根拠をたくさん見つけておかないといけない。
今回お邪魔したのは、神楽坂駅から徒歩1分のギャラリー&カフェ ミカドさん。
スタッフ一押しの野イチゴソーダが甘酸っぱくて美味しかったです。
とりあえず間違えなく言えるのは、幸せって何だろう?と思いをめぐらせながら寝るのは幸せだということ!
気づいたら花がマイブームに
前に六義園の桜ライトアップをブログに上げたんですが、実はその辺りから季節の花を見に行くのにハマっています。
だいぶ写真も溜まってきたから、今日は活動報告がてら一気に紹介していきまっす!
まず、旧芝離宮恩賜庭園の梅。
本当は偕楽園の梅が見たかったけど、見頃には行けなさそうだったので今年は近場で我慢…。
でも、庭園としてココ好きです。
次に、目黒川の葉桜。
もちろん目黒川は桜の名所として知られていますが、特に花が散る時期には川面に花びらが漂ってバカ綺麗!
かわいいネコもいました。
亀戸天神社の藤棚。
スカイツリーとの組み合わせが最強!
これだけ咲いてるとちゃんとフジの匂い感じられる。
ちょーー甘ったるい匂い。
インスタでもこの青い花が咲き乱れていたようです。
ネモフィラと空が繋がったーーー!
近くの道路は渋滞していましたが、意外と園内はたいした混雑でもなかったように思います。
チューリップも綺麗でしたよ。
次はコキアの季節に行きたいな。
ツツジって、ケバいピンクというか、下品な紫のイメージが強かったんですけど、
そして、葉っぱが見当たらない!
手入れでこんなに変わるんだね。
旧古河庭園のバラ。
バラってめっちゃくちゃ種類あるんだな。
プリンセス、女優、デザイナーの名前が付けられていることが多いようです。リンカーンとかクレオパトラとかも。
バラの匂いって、基本的に真っ赤なバラじゃなくて芳潤っていう品種のものが抽出されて使われているらしいよ。
結婚式がやってて入れなかったから、今度は中も見たい。
ライトアップもやってたそうです。
根津美術館は表参道にある癒しスポットだなー。
隈研吾の設計すね。建築自体がイケメン。
最後に小石川庭園の花菖蒲。
カキツバタと同じアヤメの仲間だから花も似てるね。
でも、花菖蒲は白から濃い紫まで色の幅が広いみたい。
ふう、やっと終わった。
次はアジサイとヒマワリかな。
哲学カフェ「どんな自分を希望するか」
onecafeの第117回「どんな自分を希望するか」に参加してきました。
このテーマ名を見たとき、笑っちゃうぐらい学生が考えそうなテーマだなーと思ったと同時に、学生だけじゃ有益な話し合いできないでしょーって不安にもなりました。
どんな自分を希望するかとは、つまり未来の自分に何を望むかという意味であって、本質的なレベルでの話であればまず現状(過去)の自分を正しく理解する必要があるはずです。(女の子の「痩せたい」「彼氏欲しい」レベルの希望なら別ですが。)
しかしながら、学生が自分がどういう人間かを把握しようとするのは、就活が近づいてからが一般的だと思います。
もちろん学生サークルという性質を持つonecafeのメンバーも例に漏れず、参加者の大半である1〜3年生たちの中にも自分を把握している人はなかなか居ないでしょう。
自己分析って必要に迫られないとやらないもんなんですかねー。
まぁやろうとしても精度高く自分を把握するのは難しいけど。※昔に書いた記事を参照
理想的なのは他己分析をしてもらうことです。自分では自分の特徴だとすら感じられていない点を教えてくれることもありますからね。
外から見た自分と内から見た自分のギャップを減らしていく作業は、現状の自分を知りたいのであれば必ず行わなくてはならない過程と言えると思います。
僕自身は、自分大好きで自己肯定感もバカみたいに高いので、そもそも不満と言えるほどハッキリとしたマイナスポイントはありません。
現状の自分と理想的な自分のギャップがほぼほぼ存在しない状態。
でも、漠然と変わりたい欲求は確かに存在していて、その具体的方策として頻繁に哲学カフェへ参加している節もあります。
自分じゃ思い付きもしない考えや、日々生活している中では出会わない価値観を知りたくてしょうがない…。
そんなこんなで、"自分に偶然性を引き入れる"行為そのものが、もはや今の自分にとって大事なことになっているかもしれないなーと気づけた回でした。
よくよく考えてみれば、本を読むときも、大きな本屋に行くと自分の興味のある棚ばかり見てしまうから、小さめのブックカフェに行って自分じゃ意図的に選ばないような本を読む習慣もあるな。
自分に不満はないけど満足はしていないみたい。
今回、使わせてもらったカフェは、新宿ルミネ2内にあるWIRED CAFE。僕は思考停止でブレンドコーヒーを頼んだけど、アイスのカフェモカが美味しそうでした。
ワタリウム美術館のセッチオンガクテン
外苑前のワタリウム美術館で開催中の「坂本龍一 設置音楽展 async -」に行ってきました!
坂本龍一は、日本有数の世界を股にかけるミュージシャン兼音楽プロデューサー。クラシック音楽を根幹に置きながらも民俗音楽や現代音楽の色も取り入れた幅広い音楽性が特徴的です。
「戦場のメリークリスマス」で英国アカデミー賞、「ラストエンペラー」でアカデミーオリジナル音楽作曲賞やグラミー賞を受賞したことがよく知られてる気がするー。
近年では「レヴェナント: 蘇えりし者」の音楽制作を手がけたらしい。知らなかった。
音楽活動に留まらず政治思想に基づく社会活動にも積極的で、著作権法改定、電気用品安全法、原発、集団自衛権への反対や、森林保全、被災地支援、選択的夫婦別姓制度導入への賛同を行っていることでも有名ですね。その傾向は新宿高校時代からだそう。
今回の企画展は、『アウト・オブ・ノイズ』以来8年ぶりとなるアルバム『async』を存分に楽しめる "設置音楽展"になっています。
このニューアルバムは本人も大のお気に入りで「あまりに好きすぎて、 誰にも聴かせたくない」という思いから、リリース以前の試聴やサンプル盤の配布が一切行われていませんでした。ちょっとヤバいでしょ。
ワタリウム美術館では、坂本龍一が最も信頼するムジークエレクトロニクガイサイン製スピーカーを用いて5.1ch サラウンドを再生するインスタレーション空間を、メイン会場二階に設置しています。
上映している動画作品は50分以上あるけど、ゼンッゼン飽きずに聴いてられました。
底の薄いクツでいけば、会場の床が揺れるのを感じ取れます。ぶおーーん。
久々に質の高い音に包まれた…。
参考資料の中に暗黒通信団の素数表150000個あんじゃんかよw
アルバム名である『async』、そもそも読める?
発音記号で表記するとeɪsíŋk、カタカナ表記だとエイシンク。
これは「Asynchronous=非同期」を表すIT用語らしいよ。
非同期的に分解されて再生成する。そう考えると高谷史郎の手がけた映像の意味もわかってくる…気がする。
B1Fでは、なんと旧作のアナログ盤の試聴ができます。
アナログ盤を再生するのが初めてでも、ちゃんと使い方の説明があるので安心。
基本的には11:00〜19:00。そんな早くいけないよって人も、水曜日は21:00まで開館時間が延長されているので、19:30に着ければ十分楽しめますよ。
入場料は1,000円(学生500円)で、会期中何回でも入場できるチケットが1500円。5月28日までです。
なんかツイッターが乗っ取られてて笑った。
シネマ哲学カフェ「ムーンライト」
onecafeの第1回シネマ哲学カフェ「ムーンライト」に参加してきました。
onecafeのメンバーには映画好きが多いのに、意外と初のシネマ哲学カフェ。待望のシネマ哲学カフェでした。
アイスブレイクで映画好きあるあるの話ができただけでもホント楽しかったな。
今回は「ラ・ラ・ランド」を押しのけアカデミー賞でメインである作品賞を受賞した「ムーンライト」が題材でした。って言っても題材の映画を選んだの僕なんだけど。
映画「ムーンライト」は、1人の黒人少年の人生を追いながら自分のアイデンティティと社会の摩擦に葛藤するリアルな人間模様を描いている作品です。
幼少期「リトル」・ティーンエイジャー時代「シャロン」・青年時代「ブラック」の3つに分けて、貧困問題、人種問題、同性愛、麻薬問題など、全米に蔓延する等身大の社会問題をしっかり描写しています。
この映画の特徴は、感情の起伏があまりなく淡々と話が進んでいくところ。
あえて回収しない伏線も多いし終わり方もオープンエンドで、観客に解釈を委ねる部分が多い映画でした。
そのため、観た人の感想もだいぶまちまちだったからこそ、シネマ哲学カフェ向きの映画だったんじゃないかなと思います。
僕が一番に感じたのは、差別的なトピックを扱いながらもあえて誇張した表現をしないというリアリティーの追求。
人種問題を象徴的に取り上げたいのであれば、黒人だけしかいない地区を題材にするよりも白人のコミュニティーで生きている黒人を描いた方が効果的に違いないし、同性愛の差別を描くにしてもより直接的な表現できたはずです。
この映画の感想としてマイノリティーの差別問題にしか着目しないで発言している人は映画慣れしすぎているように思います。
黒人や同性愛者が出てくれば差別されるという展開が、映画界ではある種の予定調和になっているのは確かですが、その意識自体も差別意識の一部なのではないでしょうか。
また良い題材が見つかれば、シネマ哲学カフェやろう!
今、六本木にいくなら…
1. ミュシャ展
アール・ヌーヴォーを代表する芸術家、アルフォンス・ミュシャの企画展。
ミュシャといえば、美しい女性像や植物文様などを題材とした華やかで洗練されたポスターや装飾パネルを手がけたことで有名です。あの独特なアメコミっぽいけど優美で装飾的な技法が可愛いよね。
でもでも、今回の目玉は晩年の約16年間を捧げたミュシャ渾身の作品《スラヴ叙事詩》!
およそ縦6m×横8mにも及ぶ巨大なカンヴァスに描かれた20点の油彩画は、古代から近代に至るスラヴ民族の苦難と栄光の歴史を映し出しています。
20点全部が日本に来るのは初めてのこと。さらに何点かは撮影可能です。
ラストのスラヴ民族の賛歌が壮大すぎ…。
ミュシャ展は、国立新美術館で6/5まで。
2. 草間彌生展「わが永遠の魂」
世界にも認められている現代美術家、草間彌生の日本で久々の個展。
今回の展覧会では、2009年から草間が精力的に取り組んでいる大型の絵画シリーズ「わが永遠の魂」を中心に据え、一挙約130点を日本初公開されています。
まだ作風が固まりきっていない初期作品が観れるのも珍しい。
全面鏡貼りの暗闇の中で無数の小さなライトがきらめく「無限の鏡の間」は誰でも楽しめるだろうな。
もちろん巨大なかぼちゃもあるよ。
3. マーベル展 時代が創造したヒーローの世界
数多くの魅力的なヒーローを生み出したMARVELの魅力を、日本初公開となる貴重な資料を通して紹介する大型総合展。マーベルが辿ってきた歴史が丸わかり。
なんでか知らないけど、写真撮れるのアイアンマンばっか。
マーベル展は、六本木ヒルズ展望台 東京シティービューで6/25まで。
もう3階上がって屋上に行くのもいいぞー。
4. 江戸富士
ミッドタウン開業10周年を記念して「JAPAN, THE BEAUTIFUL」をテーマとした富士山型モニュメントが芝生広場に登場。高さ約6m、幅約23mの馬鹿でかいスケールの屋外インスタレーションです。
(もうライトアップはやってないってさσ(^_^;))
江戸富士は、ミッドタウン・ガーデン 芝生広場で5/28まで。
最近、六本木行き過ぎじゃね?